100均のおもしろい商品を集めよう
どうも!歩く体調不良、伊佐爾波です
皆さん、『100均』行ってますか?
数年前は100均といえばダイソーみたいなもんでしたが、最近はセリアやらキャンドゥやらいろいろな会社が進出してきました。
その品揃えは天下一品、日用品から専門道具の代用品まで、ありとあらゆるものが100円で販売されています。
しかし、売り場をよ〜く観察していると、「え?これ商品として大丈夫なの?」というものもちらほら...
ということで、今回は伊佐爾波が100均で見つけた『100均クオリティ』の商品たちをご紹介したいと思います!
マスコットキーホルダー インコ
...かろうじて鳥であるらしいことはわかる。わかるが、これがインコであると断言するには、いささか疑問が残る。
少し別の角度からも見てみよう。
なんだろう、この例えようのない不安は。異星の密林に棲息していた原生種が脱皮をしている最中のよう、とでも言えばいいのだろうか...
我々が表現できるのは、既知の世界だけだ。
脳領域のどこにも該当物が存在し得ない『未知』に出くわしたとき、我々は戦慄し、恐怖し、混乱する。
その混乱の先に快楽を感じるなら、今すぐ100均に赴こう。数種類のカラーバリエーションとともに、この『未知』が出迎えてくれることだろう。
マスコットキーホルダー ハリネズミ
マスコットキーホルダーシリーズから早くも2匹目の参戦。
一見ふつうのハリネズミのぬいぐるみだが...?
はい。
おたふくかぜにでもかかっているのだろうか、はたまた親知らずを抜いてきたばかりなのか。
左の頬だけが妙に腫れている。
これではハリネズミではなく腫れネズミではないか。
よく見ると手の位置がおかしい。
明らかに右に寄っている。
つまり、右頬を支えているがために左頬が落ちてきているのではないだろうか。
だとしたらなぜ、彼(彼女?)は左に頬の体積を寄せなければならなかったのか。
ヒントは高低差にある。右頬のほうが左頬よりも高い位置にあるため、口内では右から左にものが流れていくだろう。
...ん?
右から左に...流れる...!?
ムーディ勝山のネタは不可逆である。
彼の持ち歌「右から来たものを左へと受け流すの歌」には、次のような歌詞がある。
右から左へ受け流す 左から右へは受け流さない
ムーディ勝山の説く世界の不可逆性を、今なら100円で体感できるのである。
いい時代になったものだ。
開運まねき猫
ここまでの2商品を突き放す、圧倒的な違和感。
ひと目見ただけで『歪』を感じずにはいられない。
まずは顔である。
作者はこのまねき猫で福笑いでもしていたのだろうか。
やけに生気のない目を見つめていると、イヤな汗が出てくる。
手にある金色の斑点は肉球のつもりだろうか。
数学Bの授業で取り扱っていた数列を思い出すような並びである。
右手はかろうじてまだ理解できるのだが、左手はもう手に負えない(手だけに)。
手の甲にまで肉球があるし、手の先は小判と一体化している。
「猫が小判を持っている」のではなく、「まねき猫」という1体のクリーチャーがここにいる。
しかもこのまねき猫、
普通に破損している。
焼き上げたときに空気が入ってしまったのだろう。
もちろんこのシールはこちらでつけたものではなく、店頭に並んでいたときからついていたものである。
いわゆる訳アリ商品だが、100均に値引きという概念はない。
どれだけ不良品であろうとも、100円は100円である。
それくらいの不合理も受け入れられないなら、運勢を味方につけることなど到底できないという、100均からのありがたい説法を身をもって感じられる一品。
ソーラーゆらゆら おすもうさん
DAISOの人気シリーズ、ソーラーゆらゆらから、おすもうさんの参戦。
このシリーズからは猫やハリネズミといった愛くるしい動物、また、シーズナブルなものでいえばサンタさんなんかも発売されているのだが、なぜ力士...と思わずにはいられない。
もっとこう、ゆらゆらするにふさわしい動物はいなかったのだろうか。
もしかすると、なにか人でラインナップを埋めてくれという注文があったのかもしれない。
にしても力士にする必要はあったのだろうか...力士...
ちょっと待ってほしい。
たしかに力士にする必要はないかもしれない。だが、力士にしない必要もないのではないだろうか。
我々は無意識のうちに、力士とソーラーゆらゆらを別個の場所に置いているのではないか。
同空間上にある2点は、1本の線で結ばれる――
ならば、力士とソーラーゆらゆらもまた、1本の線で結ばれ得るのではないだろうか。
ここまで考えたが、やっぱり力士とソーラーゆらゆらはおかしい。
同空間上には存在しない。
強引にくっつけないでほしい。
ちなみに、太陽光の力でゆらゆらしている様子を動画に撮りたかったのだが、5時間ほど日向に置いてもなにも起こらなかったので断念した。
これでは手押しゆらゆらおすもうさんである。
さて、いかがだったでしょうか。
ふらっと立ち寄った小さな100均にも、これだけのお宝が眠っています。
彼らは決して完璧ではありません。それでも、商品棚に堂々と鎮座しています。
その姿勢は、我々に「Nobody's Perfect ―― 完璧な人などいない」ことを、静かに教えてくれているのです。
本当か?
100均のヘンテコ商品をもっと見てみたい、100均の世界に入門してみたいという方には、こちらのサイトをおすすめしておきます。
今回の記事のようなことを延々としていた、変なサイトです。
書籍化もされています(伊佐爾波の愛読書)。